レースメイトのモーター用電源には乾電池の内部抵抗を再現する模擬電源機能があります。私は普段、ショップレースに参加する際はNiMH電池を模擬した状態にてモーターセレクターで負荷を掛けた回転数からモーターの順位付けを行っています。こちらではアルカリ電池においても同様の方法で実走速さを見積もれることを確認しましたので紹介します。
測定条件
走らせるコース
測定はDKサーキットのフラット大会内で行いました。
模擬電源でモーターを回した際の負荷回転数を測定した直後にこちらのコースで走行タイムを測るのを毎度モーターを変えて5回繰り返します。
ツールの利用状態
モーター用電源の設定
- 電圧3.00v
- 電流5.00A
- 内部抵抗200mΩ
モーターセレクター 負荷Low
測定の流れ
試行ごとに異なるモーターを模擬電源&セレクターで負荷回転数を測定した後、マシンにモーターとアルカリ電池を載せてMS用チェッカーで速度を測定した直後にスタートさせて走行タイムを記録します。
結果
考察
負荷回転数が高いほど実走タイムが短く、この回転数とタイムには強い相関があることがわかりました。模擬電源&セレクターの併用でアルカリで速いモーターの順位付けが十分にできると考えます。
*模擬電源を使う方法はアルカリ電池の性能を「測定条件」で示した値であると仮定して測定をしています。複数のモーター間で相対的に速い,遅いを判断はできますが、狙ったタイムで走らせるには会場の温度といった電池性能の変動を考慮する必要があります。
次に走行直前のチェッカー速度と比較すると、やや強い相関があるとわかりました。使っているモーターに不調が起きていないかの確認としては有用ですが、モーターの順位付けとして使うにはチェッカー速度では不十分と考えます。
補足:相関係数とは
2つのデータ間の関連の強さを示す統計量で、今回は回転数とタイムがその2データとなります。
回転数が高いほどタイムは逆に小さくなるため、負の相関と呼ばれるマイナスの結果出て-1に近いほど関連が強いことになります。
データサイエンス塾|「相関係数」を正しく理解しよう
コメント