モーター評価で実走の速さを見積もる

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はじめに

モーターセレクターは負荷を掛けた回転数を比較することで、モーターの順位付けを行うためのツールです。試作品を身近な人に試してもらう中で、測定結果が良いと実走でも速い感じがすることはわかりましたが、測定ツールとして提供する以上、何かしら条件をそろえてタイム比較した結果を示すべきと考えました。

今回は5つのマッハダッシュモーターを以下の条件にて回転数を測ってタイムとの関係を調べます。

  • 2.3v 負荷あり:スイッチパターン(100)
  • 3.0v 無負荷

モーターの順位を付ける

測定結果を負荷ありの回転数が高い順にアルファベットで名前を付け、表にまとめました。

ABCモーターの回転数に関して、負荷あり状態と無負荷で順位が変わりました。また、Eモーターは無負荷だと他と変わらない電流値ですが、負荷ありだと高い値を示しています。

走行タイム集計

こちらのコースにて、電圧を2.90vに揃えて走らせます。

3回の走行タイムとその平均です。

測定値とタイムを比較

まずは負荷ありの回転数と平均タイムを見てみます。負荷ありの測定回転数が高い順にアルファベットを付けましたが、そのままのタイム順になりました。

しかし、回転数の大きさがそのままタイムに直結するかというと、ABCモーターは似た回転数ですがAだけ特に速いほか、Eは特に遅い結果となり、電流値も実走の速さに影響すると見られます。

無負荷回転数とのタイム比較では、BCに回転数の高さで劣っているAが速い結果となっており、回転数での順位とタイム順が入れ替わりました。

まとめ

いかがだったでしょうか。このツールで完全に実走の速さがわかるわけではありませんが、似たスペックのモーターが欲しい、ブレーキ弱めてモーターパワー下げたいといった、セッティングでのモーター選択には使えるレベルになったかと思います。

今回の結果から消費電流も速さへの影響があることがわかりました。電源装置で電圧を固定して回転数を測りましたが、実際に走行で使う電池は電流が大きいほど電圧が降下するので、燃費の良し悪しが無視された測定結果になったように思えます。

電圧や温度など、条件をそろえるのが手間ですが、より正確に測りたいのであれば電池を使った方が良さそうです。

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